明けましておめでとうございます!
2021年はブログをご覧になっていただき、ありがとうございました。

本年も海外の映像や広告関連の情報を国際色あふれるGB部員よりどんどんお届けして参りますので、
2022年もどうぞよろしくお願いいたします!

早速ですが、今年の初ブログでは、
去年公開されたイギリスのファションを代表するファッションブランド「Burberry」
の作品をご紹介させていただきます。

まずは作品をご覧ください。

【Burberry – Open Spaces】

Creative & Direction: Megaforce
Agency & Production: Riff Raff Films
Exec Producer/Owner: Matthew Fone
Producer: Cathy Hood
DOP: Justin Brown

いかがでしたでしたか?

私は最初に見た時まず、
「こんな風に空飛びたいなー」と子供の頃のような気持ちが湧いてきました。
この作品のYouTubeコメント欄を見ていても、「私は夢の中ではこんな感じで空を飛んでいるなー」とコメントしていた方がいて、とても共感しました。
映画などでスーパーヒーローなどが空を飛ぶシーンなどよく見ますが、なんだかこの作品の飛び方は「現実でもあり得てしまうかも?!」って思ってしまうような表現が感じられました。

美しいロケーション、シネマトグラフィー、コレオグラフィーがまるで夢と現実の境目のような世界観を作り出している素晴らしい作品だと思います。

ロケーションといえば、こちらの作品はイギリスの田舎で撮影されたらしいです。
正直、イギリスがこのような自然が豊かな美しいロケ地があるとは思っていませんでした!
(私が無知なだけで、イギリスには大変失礼な話ですが、、)
ロンドンの街並みや田舎の可愛いコテージとはまたイメージとは違う、
イギリスの新たな魅力に気づけた気がします。

監督は、このブログでも何度も紹介しているフランスの4人組監督チームのMegaforceさんです。
Megaforceさんの他の作品も気になる方は、ぜひ以下の過去のブログもご覧ください:
『名曲 Singin’ in the Rain をモダンにアレンジ!BurberryのCM紹介!』
『ビールかカクテルか / Heineken』

 

さて、この作品のバックグランドについて少しご紹介させていただきます。

1856年にベージングストークに一号店を開店したBurberryですが、
ブランドの創業者、Thomas Burberryさんは人々がアウトドアにくり出せるようにアウターウェアを創りました。
それによって、イギリスの人々は新しい場所や土地を探究できるようになったとも言われています。
Thomasさんは自身の本「Open Spaces」で”Inherent in every Burberry garment is freedom”
(=バーバリーのすべての洋服には自由が備わっている)と述べていてます。

このCMのタイトルも本の同タイトルの「Open Spaces」であり、
作品内ではThomasさんが述べていたような精神を表現しています。

また、コロナで人々が自宅での隔離を要請された1年を経て、
やっと少しづつ外に出られるようになったこともあり、
この作品では「人々や自然界をつなげる、恐れることのない探究心をたたえている」思いが詰められています。
最後のシーンでも人々の繋がりを感じられることができましたね。

作品の大きなテーマとしては、夢、自然、個性、想像力、自由、旅などが挙げられています。

 

次に、撮影方法について少しご紹介します。
Instagramで投稿されていた撮影裏側のビデオが動画にまとめられていたので、まずはこちらをご覧ください。

なんと、最初見た時にはほとんどCGの作品かと思いましたが、
実際には多くの部分が実写で撮影されていたようです。
これには大変驚きました!

作品はCGと実写を混ぜて作品を作り上げたようです、
撮影は、クレーンやワイヤーに加え、草原はヘリでなびかせているようです。
後半の木も実際の林とワイヤーでの撮影していますね。

映像にも少し映っていた、コリオグラファーのを務めた(La)Hordeさんなどと
リハーサルを重ねた上本番撮影に挑んでいます。

「夢」と「現実」の境目を綺麗に表現するためにも選んだ撮影の手法らしいです。

作品に込められた「恐れることのない探究心」という想いが、
まさにこの手法を選んだことにも現れていると感じました。