こんにちは。UX戦略部の宮川です。Digital Healthのこと一生懸命勉強していたら風邪をひいてしまったようで…反省しています。みなさんも体調にはお気をつけください。

医療、健康×テクノロジーということで第2弾です。前回は、mHealth分野という健康促進のモバイル機器をいくつか事例紹介させていただきました。
今回は医療従事者側の機器やサービスですごいなと思ったものをいくつかシェアさせていただきます!

【VeinViewer】

VeinViewer Product Demonstration from Christie on Vimeo.

血管の可視化?!Christie Medical Holdings社のVeinViewer。
近赤外線でとらえた皮膚下の血管を、腕にそのままプロジェクションする仕組みです。まるで透けたように見える不思議さ。赤外線カメラとプロジェクション技術という昔からある技術どうしを組み合わせて新しいUI、ひいてはUXを生み出す。良いお手本になります!

【InteligentM】

ちゃんと手洗った?とInteligentM社のリストバンドが手荒い励行を促してくれます。
今年のSXSW Interactive Accelerator(スタートアップのコンペティション)でファイナリストにもなっていました。
病院にとって衛生状態を調査・管理することはかなりコストがかかるようで、手洗いもその中のひとつ。励行を呼びかけてもすべてを監視することはできなさそうです。でもこのリストバンドが教えてくれれば簡単ですね。仕組みは、RFIDタグを病院内に配置することで、患者さんのところに行った後に手洗い場に行って手を洗ったかが確認できるようになっているそうです。さらに内蔵センサーにより、手洗いに問題があるとブーブーと警告してくれます。
…UX的には優しく「しっかり洗わなきゃだめょ!」って囁いてくれた方が効き目があるような?

【IBM Watson】

こちらが一番未来っぽいお話ですが、今年の2月にプレスリリースでIBMのスーパーコンピュータ<Watson>が商業化に向けて認識コンピューティング技術を発表!それが医療分野です。今までお医者さんの経験や技量に左右されていた診断などを、<Watson>が証拠ベースの医療へと変えてくれるそうです。
何でも医療が複雑化して、医療に関する情報が5年で倍増!倍×倍×倍…確かにお医者さんも追いつくのに限界がありそうですね。
そこでワトソン君、いえ<Watson>の出番です。がん研究でいうと、60万件以上の医学研究結果と、42誌の医学専門誌から200万ページにおよぶテキストおよび臨床試験データを学習したそうです。すごい。
過去の歴史的なデータと、患者個人のそれこそ遺伝子データを組み合わせれば、より最適な選択肢や可能性をはじき出すことができ、それを元にお医者さんが最終診断するという連携!なんだかSF的な世界です。AIが人類の最強の相棒になるという未来的なお話でした。

医療やヘルスケアの分野は特に進化が激しい領域なので、今後も目が離せません!個人的にはこちらのHAPIforkが欲しくて、プレオーダーしちゃおうかな…と悩み中です。
どうしても忙しいと急いで食べてしまうので、それを可視化してくれるのは嬉しい!

ということで話がそれてしまいましたが、みなさんもまずは手洗い・うがいをして風邪にはお気をつけください。

担当:宮川麻衣子

参考:
http://www.technologyreview.com/news/512471/are-your-doctors-hands-clean-this-wristband-knows/
http://www.intelligentm.com/Default.htm
http://www-06.ibm.com/industries/jp/healthcare/topics/Watson_MSKCC_PR_201303.html