今日はフィルム、フィルムクラフト以外のSpikes受賞作品を!

★Branded Content Entertainment  (シルバー)
Ceylon Newspaper “Mawbima-Mosquito Repellant Paper” スリランカ

最近は日本でも話題になっているデング熱。これまで常にその脅威にさらされてきたスリランカでは、画期的な新聞が登場しました。この流行病に対する関心を高めるデング熱週間を控え、大衆紙Mawbimaが注目したのは、デング熱を媒体とする蚊の活動が最も活発化する朝/夕方が、ちょうど人が新聞を手に取る時間帯とかぶるということ。そこで出たのが、印字に使用するインクに、蚊が嫌うシトロネラのエッセンスを加えることで、デング熱をブロックしてしまおうというアイデア!期間中にフィーチャーしたデング熱情報で読者の意識を高めるだけでなく、実際にインクで蚊をブロックするのに成功したとのこと。

★Media (ゴールド)
Hindustan Unilever “Kan Khajura Tesan” インド

既存のメディアにアクセスできる人が限られたインドの地方でもプロモーションをとユニリーバが考え出したのが、モバイル上に全く新しいメディアチャンネルを作るということでした。テレビはなくともモバイルなら持っている人たちにリーチすべく、“Kan Khajura Tesan”チャンネルを起動。ある番号に掛けて切ると、すぐに折り返し電話があり、20分の間、音楽や小話などのエンターテイメントが聞けるようになりました。20分のうちの3分は広告枠であるため、エンターテイメント目的でアクセスした人たちの間でのブランド認知を向上するにも一役買ったということです。

★Mobile (ゴールド)
Guide Dogs Association of the Blind Singapore “Guide Dots” シンガポール

Guide Dots from VML on Vimeo.

視力を失うこととは、自立した生活を送ることが難しくなることでもあります。盲導犬や、杖はもちろんサポートとなりますが、障害物や危険を避けることが主で、例えば、どこのお店に何があるまでの情報を得ることはできません。Guide Dotは、オーディオベースのガイドアプリであり、人に頼らずとも町を1人で散策できる手助けをします。Google Mapやソーシャルメディアの情報をもとに、お店情報から友人のチェックイン情報までわかるようになっており、目の不自由な人の世界をうんと広げることになりました。

★Design (ゴールド)
Center for Psychological Research, Shenyang “Words Can Be Weapons” 中国

両親や教師が、過剰に子供を罵り、傷つけることを止めさせるにはどうすればいいか?人を殺し、刑務所で過ごしている実際の青少年犯罪者6人に自分たちのストーリーを語ってもらいました。そこでわかったのは、彼らが子供の頃に両親や教師から掛けられた罵りの言葉が彼らに大きく影響していたということ。そこで、自分が言われて最も恐ろしかったという言葉を出してもらい、それをそのまま、彼らが犯罪を犯した時に使用した凶器へとデザインし直し、展示したのです。大人たちにとっては、何気なく発していた言葉がどれだけ子供に影響を与えるのかを考え直すきっかけになったようです。また、最初の1ヶ月でホットラインに実際に助けを求める青少年からのアクセスが300以上ありました。

いかがでしたでしょうか?
やはり、社会をより良い、生活しやすいものにと意識したキャンペーンが多かったですね。
ざっとですが、印象的だったものを紹介しました。
これにて延びに延びたSpikes週間は、おしまい。
お付き合いいただきありがとうございましたー!