9月にはシクロぺアジアが日本で開催されましたが、今月はベルリンの本大会が開催されます。

そろそろ受賞作品が発表されますが、今回はショートリストから私が気になった作品を選びました。
ショートリストの時点で、素晴らしい作品ばかりでした!

 

まずはDirection (180秒以上)部門にノミネートされている作品をご覧ください。

「Creature」

Director: Tom Tagholm
Agency: NA
Production: Park Pictures

こちらの作品は「Surfers Against Sewage」 という海洋生物及び海洋環境の保全を推進している団体のcmです。

こちらのドキュメンタリー風コマーシャルはミステリアスな要素を持ちながら、生き物の感情をよく伝えていると思いました。
生き物をはっきり写して、フォーカスをするのではなく、助けようと努力する住民、特に子供達の表情を通してメッセージを表現しているのが効果的だと感じました。

最後に、「海の95%は未踏なのに、未知のものを殺しているのではないか?」というメッセージを残し終わります。宇宙より、地球の海の方がまだ未踏だとよく聞きますが、95%という数字には驚きました。
確かに、不思議な生き物がどんどん発見されてもおかしくないですね!

海洋や地球全体について人間はまだ無知なことが多く、これからの学びのためにも、やはり環境保護の取り組みは常に念頭に置いてゆく必要があることを、再認識させてくれるCMでした。

 

次に、Direction  (90秒以内)部門にノミネートされているVirgin TrainsのCMをご覧ください。

「Very Fast Chair」

Director: Keith Schofield
Agency: Anomaly-London
Production Company: Caviar TV

子供が好きそうな楽しいCMでした!

理想的な移動手段は何だろうと考え、想像力を膨らませていくと、それって電車なんじゃない?という結論になります。
ナレーターさんのあの雰囲気と、動く椅子のデザインがとてもいいチョイスだと思いました。

監督のKeith Schofieldさんはコメディーテイストの映像を得意としていて、他の作品を拝見したところ、どれも非常に面白いものばかりでした。
音楽などで盛り上げながら、非日常的な展開がどんどん起きていくという内容のものが多く見られました。

 

次の作品ではポップな世界観をお楽しみください。

「Rebuild the World」

Director: Traktor
Agency: BETC Paris
Production Company: Stink Films
Production Designer: Nick Foley-Oates

こちらのLegoの作品はProduction design部門にノミネートされています。

見返すたびに、気づかなかったディテールを見つけることができて、大人でも楽しめる遊びゴゴロ満載の作品でした。

私は「LEGO ムービー」が結構好きなのですが、クリエイティビティが溢れるあの世界を、このCMでは実写で仕上げいてとても驚きました。本当にプロダクションデザイナーの腕が試されそうでそうです!

 

最後に、Performance部門にショートリストされた、こちらの作品をご覧ください。

「The Shot」

Director: Steve Rogers
Agency: BBDO NY
Production: Biscuit Filmworks and Revolver/ Will O’Rourke
Leading Actor : Max Charles

監督の名前が Steve Rogers?まさか監督はキャプテン・アメリカ?なんてことは置いといて、こちらはアメリアの情報通信会社「AT&T」のコマーシャルです。

AT&Tの無制限プランを使うことで、スポーツ系からSFまで色々なジャンルの作品が観られるというメッセージですね。

まるで映画を見ている気分になり、その分、突然テイストが変わった時には驚きました。予期せぬことが起きるとやはり、印象に残りやすくなりますね。

最後にヒューマノイドの目の光に惹きつけられて、続編を観たくなってしまう作品でした。

確かに主役の少年・ヒューマノイド役のMax Charlesさんは役にとてもよくフィットしていました。また、少年を回収(?)しにくる2人のおじさんもなかなかいいPerformanceだと思いました。

 

 

上記の作品を含め、ショートリストからどの作品が受賞をするのか、結果発表が楽しみです!