ご無沙汰しております!
早いもので、今年もまたCannes Lionsの時期がやってきました。あと1週間です!!

今日から1週間、毎年恒例の直前プレカンヌ予想をカテゴリー別にお届けして参ります!
この一年はどんな作品が注目を浴びてきたのでしょうか。すでに他の賞を受賞して注目されている作品もありますね。

第一弾の今日は「スポーツ」カテゴリーでご紹介します!

Nike: Da Da Ding
監督: François Rousselet
プロダクション: Division

インドでは、女性がスポーツをするイメージが問題視される風潮が残っているそうです。NikeはこのCMを「最高にクールで楽しい」ものにすることで、そのイメージを覆そうと挑んだとのこと。キャストにはホッケープレーヤーのRani Rampal、サーファーのIshita Malaviya、元バドミントン選手で現女優のDeepika Padukoneなどの顔ぶれが並び、インドではポジティブには受け入れられない女性のフィジカルの強さと、それがいかに彼女たちの自信と自己肯定につながっていくかをダイナミックに描きます。Da Da Ding, Da Da Ding, Da Ding…と続くリズムが印象的で、とにかくテンポがいいですね。

Channel 4: We’re The Superhumans
監督:Dougal Wilson
プロダクション:Blink

こちらはグランプリ候補と言っても過言ではないでしょう。2012年のロンドンパラリンピック時にリリースされた “Meet the Super Humans”は数々の賞を受賞し話題をさらいましたが、今回はさらにそれを超えてくる内容でした。Sammy Davisの “Yes I Can”に合わせ、巨匠Dougal Wilsonの演出のもと、総勢140人余りの身体障害者が次々に超人的技を繰り広げていきます。リリースされて僅か数週間で、視聴数が過去SNSで最もシェアされたオリンピックCMの第2位になり、イギリス人口の半分がChannel4でパラリンピックを見たんだとか。視聴者の70%以上の人が「障害者の話題をより自然に話すことができるようになった」、60%の人が「障害者についてのイメージがさらに上がった」と回答したそうです。見た人が元気になれる、明るくポジティブな描き方がいいですよね。

adidas: Breaking Free
監督:Eugen Merher
プロダクション:Filmakademie

元マラソン選手だったおじいさん、毎日同じ日々が続く老人ホームでの生活に疲れきった様子。しかしある時adidasの靴を目にすると過去の栄光が蘇り、老人ホームのスタッフがしきりに止める中、何度も外に走り出そうと試みます。その思いに気づいた仲間たちの助けを得て、ついに最後には外に飛び出し自由に!!
老人ホームってそんな強引なところだっけ…?というツッコミはまぁ置いておいて、、1個目に紹介した革新的な(?)Da Da Dingとは対照的に、小さな心温まるストーリーにフォーカスしているところが私はいいなぁと思いました。

Nike: Unlimited You
監督: The Daniels
プロダクション:Pretty Bird

最後に紹介するのは、昨年のリオオリンピックの開会式で流されたNikeのCM。Nikeというと自分の限界を超え、困難に打ち勝って、めでたしめでたし…といって終わるものが多いのですが、このCMはタイトルの “Unlimited You”(無限のあなた)の文字通り、限界を通り越し「やりすぎ!」と思う極限にまで挑戦する人たちを描いでいます。超マッチョなレスラーに挑む男の子、高い崖から海に飛び込む女性、衝突する車の上からダンクシュートする男性、どこまでも下に続く手すりをスケボーで下る青年などなど。このパニくり感満載なナレーションもナイス。声は「スターウォーズ:フォースの覚醒」でもおなじみのOscar Isaacだそう。ちょっと異色な感じが印象に残るCMです。

いかがでしょう、お気に入りはありましたか?明日以降も続々と紹介していきますのでお見逃しなく!