公開されて少し経ちますが、ネットフリックスでアンブレラ・アカデミー第2章のストリーミングが始まりました。

まだ観たことがない方に簡単に説明すると、5人の血の繋がりのない兄弟が、それぞれの特殊能力を駆使して世界を破滅から救おうとする物語です。超個性的なキャラクター、そしてシリアスになりがちな戦闘シーン(グロあり)を陽気なポップ音楽を流しコミカルに描写するところなど、とても独創的で面白い世界観です。

昨年公開された第1章からどのようにストーリーが展開されていくのがとても楽しみにしていましたが、予想を大きく超えて第1章素晴らしく、さらにパワーアップしたアンブレラ・アカデミーの世界観に没入できました。

今回のブログでは第2章で私が特に驚いた、ケネディ暗殺計画を描写するシーンのVFXについて紹介したいと思います。
まだ観ていない方は、ネタバレがあるのでご了承ください。

awn.comの記事によると、1960年代のアメリカにタイムスリップした兄弟たちがケネディ暗殺の現場に居合わせることになるシーンは、実はアメリカではなくほとんどがカナダで撮影されたそうです。

カナダのロケーションで1963年のテキサス州ダラス市を完全再現するべく、Folks VFXがVFX制作を担いました。

当時の様子をできる限りリアルに描くために、建物や環境にとどまらずなんと人や車もVFXで再現しています。
およそ400ものカットの全てにCGIで1から作った木や観衆、そして乗り物が映っているそうです。

これらと併せて、キャラクターたちが繰り出す特殊能力のVFXもあったので、かなり大変そうですね。。

VFXスーパーバイザーのローラン・スピルメッカー氏(Laurent Spillemaecker)は「この歴史的な出来事を再現するとともに、アンブレラ・アカデミー独自の色を織り交ぜるべく、スーパーバイザーのエバレット・ビュレル氏(Everett Burrell)と協力しました」と話しています。

また、実際のロケーショやセットに合わせて、CGIをどこまで作り込むかのバランスを取ることにとても苦労したそうです。
現実の予算を考えながら、可能な限りCGIでリアルに昔の環境を再現しつつ、ロケーションやセット、美術も上手く組み合わせて制作を進めたとスピルメッカー氏は話しています。

現存する映像を元に、車や標識、旗、建物などを全て当時の全く同じように配置し再現しています。
また環境に限らず、車に乗っていたJFK、ジャッキー・ケネディ、コネリー夫妻やドライバーなども全てデジタルで再現していると聞き驚き、スタッフの本気とプライドを感じました。

ストーリーはもちろんのこと、ふんだんに使われるCGやVFXも素晴らしいので、ぜひ皆さんにも観ていただきたいです。