透明人間と孤独。The Peach Kings "Lonely"のMV
The Peach Kings －“Lonely”の新しいミュージックビデオでは、カメラがゆっくり左右にパンしながらニューヨークの町並みを背にした透明人間たちが映し出されていきます。
監督のPaul Trilloによると、このビデオのコンセプトは「孤独を多面的に描写すること」だそうで、「物事にしばられる事（ここでは物理的に表していますが）や、そこにないものにしがみつく事、他の誰も見ていないものを観察する事などを表現しています。ニューヨークのスカイラインをバックドロップとしたことで、孤独が持つスケール感を表現できたと思います。」と話しています。その、孤独の多面性を御覧ください。
The Peach Kings – Lonely from Paul Trillo on Vimeo.
一見特殊カメラを使用したかのように見えるこの映像ですが、実はかなり地道に制作されていることが以下の映像でわかります。
The Peach Kings “Lonely” – Music Video FX Breakdown from Paul Trillo on Vimeo.
パノラマ効果を作るためにカメラはひとつのポジションで人物から離れた場所で固定され、それによってより孤独感を強調しています。そこから、ポスプロでスピードとパンと人物の見え方を全てコントロールしているそうです。監督いわく、「日が沈む前の数時間で撮影を終えなくてはならなかったので、もはや大実験みたいなものでした。失敗するのではないかと心配でしたが、なんとかパソコンの中で映像をまとまったと思います。パノラマ撮影と同じ要領なのですが、かなりのポスプロを用いています。透明人間にみえる人物にはクロマキー全身スーツを着てもらいました。」だそうです。とても素敵ですね。
Paul Trillo監督のサイトはこちら。