南アフリカのラップ/レイブグループ、ダイ・アントワードのビデオが話題となっています!オフィシャルビデオは今年10月16日にプレミアされ、彼らによると今作は「ビビッドでカラフルなアフリカの冒険で、野生動物から街中で踊り狂う野蛮人から、スペシャルゲストの(英語で蝦のprawnとかけて)ポルノスターが登場します」との事。一体何がそんなに話題を呼んでいるのでしょう?

ビデオを見ると、アフリカに対する西洋のイメージを茶化していることがわかります。レディーガガ風に扮した肉ドレスを着た女性がヨハネスブルグと見られる場所のツアーでミニバスタクシーに乗っています。そして彼女のガイド兼運転手がロッキー通りにいる野生動物を紹介していると、タクシーがハイジャックされてしまいます。ガガ様もどきは難を逃れ、歯医者/婦人科に逃げ込むと、なんとそこでゴキブリを産みます。これはヨハネスブルグジョークの一種のようで、南アのサイエンスフィクション映画「第9地区」の宇宙人“プローン(蝦)”から別名「パークタウンプローン」とも呼ばれるゴキブリを産んだプローン(ポルノ)スターのガガ、と揶揄しているのです!最後にガガ様もどきはライオンの餌食になるわけですが、ダイ・アントワードのファンだと公言し前座を依頼したことのあるレディーガガに対する明らかな軽蔑の念が見て取れますよね。コーラス部分でも「デブ」と呼んで馬鹿にしています。(最近ゴシップサイトで太ったといわれているレディーガガに対してなのでしょう)

一番話題を呼んだのは股間をまさぐる動作を見せる男性メンバーのニンジャではなく、女性ラッパーヨランディーが全身黒色のペンキで塗られていることです!奴隷制度があった時代を髣髴とさせるとして問題視されているのですが、皆さんはどう思うでしょうか?ここまで話題を呼ぶ程のビデオですかね?ぜひご覧ください!

ウィキペディアによるとリリースされた翌日、レディーガガは「I fink u freeky but you don’t have a hit」と、ダイ・アントワードが過去リリースした楽曲名I fink u freekyに触れながら、「あなたたちにはヒットがないじゃないの」と批判し、「ファンを公言するのはいい考えじゃないみたいだね」とツイートしています。それに対しダイ・アントワードはフェイスブックを通して「あなたは私たちより「ビッグ」でも私達はあなたよりクールです・・・あそこにプローンはないし!あはは」と返しています。

SlateのAisha Harrisは同バンドがブラックフェースを使ったことに関して「新しさがまったく無く、安っぽいスリルのために歴史背景をいとわず使いまわされてきたつまらないイメージを駆使した」「必死に反抗的なキャラつくりをしているように見える」と批判しており、またHearty誌は「人種差別という黒歴史のショックバリューを利用したギミック」としています。Phoenix New TimesのTroy Farahは「ほかにも気分を害する内容がたくさん含まれている」とし、死んだ動物、縛られた赤ちゃん人形、燃やされる聖書、ニッキーミナージュやカニエウェストの頭部が描かれたモンスター等を問題視しています。

ではその「象徴的」なイメージはどこから来ているのでしょうか?メイキングをご覧ください:

Enjoy!!