カンヌまであと3日。着々と近づいています!
今日はアニメーションとVFXの分野でご紹介!

Honda "Paper" from a52 on Vimeo.

PAPER
Client: American Honda Moto Co., Inc.
Agency: RPA
Production: Reset Content
Director: PES

毎回独創的な発想と驚くべきコマ撮り技術で観る者を魅了するPES。本作品は様々なアーティストが描いたイラストを使い、HONDAがこれまで歩んできた歴史を辿ります。
創設者の本田宗一郎が妻の自転車に補助エンジンを取り付けたところから始まり、そこからオートバイ、船外機、CVCC (低公害エンジン)、自動車、レースカー、そしてロボットへと、ホンダは進化を遂げてきました。制作期間はなんと4ヶ月。多少つなぎでCGは使われているもののほとんどが手作りです。
HONDAのコアとなる作業では未だに車や部品のスケッチなどに紙を使うことがあるそうで、タイトルともなっているその「紙」はまさにHONDAの発展の核なのです。“You never know where a dream will lead you” 「夢があなたをどこへ導くかは分からない」。

Sainsbury's 'Mog’s Christmas Calamity' from Outsider on Vimeo.

MOG’S CHRISTMAS CALAMITY
Client: Sainsbury’s
Agency: Abbott Mead Vickers BBDO
Production: Outsider
Director: James Rouse

こちらのSainsburyのクリスマスCMでは、イギリスで40年以上もの間読みつがれてきたロングセラー絵本のポッチャリねこ「モグ」が久々に(しかも実写版で)復活しました。クリスマスイブ、悪夢にうなされたモグは図らずとも家に火事を引き起こしてしまいます。家族は消防士を家に導いたとモグを称えますが、その原因が自分であるモグは複雑な気持ちに。しかし燃え尽きた家の中を見てもうクリスマスはないと思われたその瞬間、思いやりにあふれる隣人達が家の復旧を手伝いに来てくれ、クリスマスはいつにも増して温かくにぎやかなものとなりました。モグの愛らしいキャラクターはもちろん、最後はその惨事や救出ではなく“sharing”(共有)というところに焦点が置かれているところがよいですね。
今年で93歳になる作者のJudith KerrはこのCMのために新しいストーリーを執筆するように頼まれ、CMのリリースと同時にその絵本とぬいぐるみを販売、その利益はNGO団体 “Save the Children”による、イギリス国内の子供達の識字能力を上げるための活動に寄付されたそうです。

LOTERÍAS Y APUESTAS DEL ESTADO – Lotería de Navidad 2015. #Justino from CPWORKS on Vimeo.

JUSTINO
Client: The Spanish Lottery
Agency: Leo Burnett Iberia (Madrid)
Production: Blur – Passion Pictures
Director: Against All Odds

クリスマスのヒットCMのほとんどはイギリスから排出されていますが、こちらの作品はスペインから。スペインでは1812年からの伝統で、クリスマスになると同僚や友達・家族などの団体で宝くじを買い、当たればシェアするという週間があるそうです。主人公のJustinoは夜間警備員。いつも一人ぼっちで仕事をするJustinoは昼間仕事をしている同僚たちとコミュニケーションを取るため、マネキンを面白い形にセットして毎日彼らを楽しませます。しかしある日彼の工場がくじを当てたという新聞記事を目に。自分一人が仲間はずれになったとがっかりしながらいつもの通り夜間に出社すると、くじのチケットを差し出すマネキンがお出迎え。同僚たちは彼を驚かすために、ひそかにJustinoの分もカウントに入れていたのです。
YouTubeの再生回数は100万回以上、一部では昨年のクリスマスシーズンでNo.1との呼び声も。ピクサーを彷彿させる質の高いアニメーションも素敵です。

AUDI R8 – COMMANDER from SUPERETTE Production on Vimeo.

COMMANDER
Client: Audi of America
Agency: Venables Bell & Partners
Production: MJZ
Director: Craig Gillespie

こちらは昨年のスーパーボウルで流されたCMです。主人公は引退した宇宙飛行士。自分が月に行ったときの高揚感が忘れられずに塞ぎこむ日々。それを見かねた息子がaudiの205MPHを購入。そのパワフルさはまさにロケットそのもの。ハンドルを手にしてアクセルを踏み込むと、月へ飛び立った瞬間がフラッシュバック。この車のおかげで、彼は再び人生に喜びを見出したのです。
こちらはVFXでの入賞に期待です。

予想はまだまだ続きます!