【SXSW 2013】swissmiss:クリエイティビティの哲学
作り手たちや起業家たちの情熱を肌で感じたSXSWは終了したのだけれど、
ニューヨーク在住のスイス人デザイナーTina Roth Eisenberg氏が
自分自身の哲学を語ったキーノートは未だに心に響いているものです☆
SXSWのインタビュー記事では、彼女はこう話しています。
“Some call me the queen of accidental businesses, but I would call myself a graphic designer with an entrepreneurial heart and a passion for ‘fixing’ things.”
(『意外なビジネスの女王と呼ばれることがありますが、私は自分のことを、起業精神と物事を「直す」パッションを持つグラフィック・デザイナーと呼びます。』)
Eisenberg氏が今まで手掛けた数々のクリエーションはまさに、
現状を「直したい」、改善したい思いから生まれたのです!
+Swissmiss+
TumblrやPINTEREST以前に始めたという、自分が毎日見つけた
新鮮なアイディアやインスピレーションを把握するためのビジュアル記録。
+CreativeMornings+
2009年にニューヨークでスタートし、今や世界中に49ヶ所で約6,000人も参加している
CreativeMorningsは、毎月変わるテーマに沿い、朝お仕事に行く前の時間を活用し、
クリエイティブな発想を持つ仲間たちと気楽にセミナーを聞き、交流し、共に習う場。
年に1回しか開催されない大会よりも、もっと頻繁に人と人との交流を促すためのイベント。
ちなみに、4月のテーマは、「The Future」。
+Studiomates+
上の写真は、Eisenberg氏が自ら作り上げた理想の働く環境にいる仲間たちが、
常にチェック柄のシャツにデニムの同僚のサプライズ誕生日祝いをしている様子。
+TeuxDeux+
毎日のタスクのTo-Do Listを分かりやすく、デザインが洗練されたアプリに!
スピーチ中に、さらに機能がパワーアップしたバージョンのチラ見せ!
+Tattly+
自分の子供たちが全くオシャレではないテンポラリー・タトゥーを付けているのを見て、
それを防ぐためにつくり上げたデザイン性と遊び心豊かな商品☆
☆
そんなカラフルで活気溢れるEisenberg氏が日々の生活において、
1人の母として、起業者として、友達として、
心掛けているという、11コのルールとは?
1. Invest your life in what you love.
【大好きなことに人生を投資する。】
探し続けること。自分に素直に。
2. Embrace enthusiasm.
【熱意を受け入れる。】
子供のように思う存分楽しく!
3. Don’t complain. Make things better.
【文句を言わず。物事を良くする。】
選択肢は2つ、不満に思ったことに対して
何か行動を起こすか、諦める。
Tattlyを作り始めたきっかけは、市販タトウー・シールへの不満。
結局、なんと世界中に400店舗に展開する商品となった。
サイド・プロジェクト/副業に対しても真剣に!ということですね☆
LCD Sound Systemで知られているミュージシャンJames Murphy曰く、
“To complain is to make things.”
(何かをつくることで、文句を言うんだ。)
4. Trust and empower.
【信頼する、そして自信を持たせる。】
Studiomatesのスタッフはみんな、安定性のある仕事よりも、
世界にインパクトを与えることを重視しているだそう。
努力すれば、お金は自然と付いてくる、という考え方。
5. Experiences > Money
【経験>金銭】
可能な限り、最高のものをつくる。
“A labor of love always pays off.” — Scott Belsky
(好きだからやっている仕事は必ず報われる)
6. Surround yourself with likeminded people.
Nothing more important than making connections in real life.
【自分と同じような思想を持つ人々に囲まれる、つながるようにする。】
CreativeMorningsはこのアイディアの具現化。
朝ごはんの20分間にインスピレーションに触れてから、
仕事へ向かえるという一日の始め方、なんて魅力的!
7. Collaborate.
【自己中心の考えを捨て、他人とコラボレーションする。】
2009年にローンチし、1時間以内1,000人がダウンロードした
というアプリTeuxDeuxもこうして完成。
8. Ignore Haters.
【批判的な人を無視する。】
建設的なコミュニティが必要。
9. Make time to think and breathe.
【考える、呼吸する時間を作る。】
“Wonderful things can happen when your brain is empty.” — Maira Kalman
脳が空っぽの時こそ、素敵なここと起こる。
10. If an opportunity scares you, take it.
【もしあるチャンスが怖いと思えば、そのチャンスをとるべき。】
11. Be someone’s eccentric aunt.
【誰かの少し風変わりのおばさんになる。】
Eisenberg氏は、自分に個性的なおばちゃんが居たお陰で、
自由な発想を恐れないことができたと言っています。
遊び心がありながら意義深い引用を交えながら
自分のビジネス、そして生き方のについて語る彼女が
なぜ話題性のあるものをどんどん創り出せているのか、
キーノートを聞いた後、少し垣間見た気がします。
☆
最後に、Eisenberg氏による印象的な言葉をもうひとつ:
“Always try to do your best work. Never settle for the first best thing. Always over-deliver.”
【常に最高の仕事を目指す。初めて出会った「ベスト」に満足しない。いつも要求されたもの以上にする。】