今年は電通セミナー、博報堂セミナー共に目立っていましたよー!
博報堂セミナーでは会場が笑いで盛り上がり、電通セミナーでは「何か他とは違うぞ」といったかんじのワクワク感があり。

近年まで日本はアジアの広告祭でもデジタル部門などで沢山賞を取り目立ってるのにもかかわらず、セミナーはどちらかというと印象が薄いなぁというイメージがありました。

がしかし!何だか去年あたりをきっかけに変わってきてますー!GO JAPAN!!


博報堂セミナーは博報堂Kettleの木村健太郎氏ON STAGEでした!

最初に「キーンコーンカーンコーン♪」と学校のチャイムが鳴って、黒板のプレゼンテーションがスタート。

「1+1=3 A Formula for Creative Alchemy」クリエイティブ術の法則!

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新しいアイディアや成功したキャンペーンは、新しい法則が生み出されてできたのではなく、既にある要素が違うものと組合わさった時に、革新的なアイディアに変化するんだよ、と。

デザイン
人の力
テクノロジー…

これらを何かにプラスする事で、革新的なアイディアを生み出す法則になる。

例えば…

読めない言語+デザイン=観光客サポート

The hinglish projectは、読めない文字にデザインを組み合わせる事によって観光客にヒンディーに対する親近感をわかせる事に成功しました。
ヒンディーが読めない観光客に対し、ヒンディの文字に同じ読み方の英語を組み合わせてデザインする事によってヒンディが読めるようにした。

アルバム+人の力=キオクの復元

アルバムに人の力が加わる事で、キオクの復元になった、未来のキオク。

動く車+テクノロジー=排気量0.0

Invisible Car. 車の周りにLEDを付け、後ろの映像を投影する事によって車を透明に見せ排気量0.0を表現。

そしてそして、実はこの法則。

自分自身の「Creative Alchemy」を刺激する法則でもある、と!なるほど。

自分自身の中の異なるスキルを組み合わせる事、
あるいは、自分の能力に、デザイン/人の力/テクノロジーなどをプラスする事によってクリエイティビティを促進する事ができるのだと。

木村氏のセミナーはいつもどの国の人にも分かりやすい。
日本人以外のクリエイターにもいつも大人気で、毎回最前列で見る人もいるほどなのです。
リスナーに答えを求めて笑わせたり、他のセミナーとは良い意味で違う参加型の楽しいセミナーでした!!!


そして電通セミナー!
スピーカーは、アーティストの真鍋大度氏と、電通の菅野薫氏と山本浩一氏。これもまた、スパイクスのセミナーの中でも少し違った視点でインパクトのあるものでした。

まず最初に流れた映像が真鍋氏と菅野氏の作品集だったのですが、それが何だかすごい。他のセミナーとは何だか世界が違うぞ〜、というかんじでぐっと掴まれました。

一般公開してる映像がなかったので載せられないのが残念ですが、真鍋氏の作品はPerfume Global Siteの一部を初め真鍋氏のメディアアート作品などを紹介、菅野氏の作品は今年もデジタル部門でグランプリだったHonda Connecting LifelinesやUniqloなどを。

テーマは、誰でもクリエイターになれる時代なんだ、という事。

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Perfume Global Siteは、Perfumeのダンスをモーションキャプチャーでデータ化し、それと音楽のデータをオープンソースで一般公開するという企画。
世界中の誰もが、そのソースを使って自分独自のキャラクターにPerfumeの踊りを踊らせる事ができる。

紹介されていたビデオの一部、Perfume x Mikuの例:

Perfume x 相撲の例:

オープンソースで問題になりがちなライセンスの問題がセミナーでは多く取り上げられていました。Perfume Global Siteでは、独自のルールを掲げ、「非商用目的であれば複製や配布が可能」としている事などが印象的。

今、映像業界でもユーザー制作コンテンツが話題になっているが、実際にはどうなの?という業界の空気がある中、このように実際にユーザー制作コンテンツが日本に留まらずグローバルなレベルで成功しているこのプロジェクトに触れ、ユーザー制作コンテンツの今後の可能性を前向きに感じた人も多かったと思います。
メディアアートの最先端をゆく日本発信の事例としてインスパイアされる内容だったに違いない!