再び、AOI Pro.インターンのAlexander Harrisです。

今回、僕がレポートしたいのは、恐らく久しぶりにアメリカで起こっている最も驚くほどに奇妙な現象の一つです。それは、「My Little Pony: Friendship is Magic (マイリトルポニー:友情は魔法だ)」というテレビ番組の成功です。「Friendship is Magic」は、1980年代に小さな女の子たちに大人気だった番組のリメイク作品です。
これまでThe Powerpuff GirlsやFoster’s Home for Imaginary Friendsといった番組を手掛けてきたクリエーターLauren Faust氏は、2010年にアメリカのテレビ局The Hubにて「Friendship is Magic」の第1シリーズをオンエアしました。この番組のターゲットは、元々女の子とその母親だったけれど、徐々にインターネット上に話題が集まり、18歳~24歳の男性を魅了しています。

MyLittlePony9.25.2012

この意外すぎる性別・年齢層での人気の理由にはそのウィットに富んだユーモアと魅力的なアニメーションのスタイルがあげられます。すべてアドビフラッシュを使ってアニメーションが作られており、そのスタイルは少なからず日本アニメの影響を受けているといえます。このサブカルチャーの支持層は最近”bronies”と呼ばれているそうです。これは、仲間、友達の意味のスラングであるbrotherを省略した “bro”と、“pony” を掛け合わせた造語bronyの複数形です。

My Little Pony: Friendship is Magic の男性人気は日本で若い女性向けのアニメや漫画を好むオタクカルチャーとも比較されています。Broniesはそのスマートなストーリーとユーモア、そして道徳的な教えがその魅力だといい、その熱狂ぶりはBronyconというbroniesのためのコンベンションまで開催されている事からも伺えます。ニュージャージー州で開催されたBronyconにはなんと、4000人以上の人が集まりました!子供向けの番組、しかも女の子向けのもの等見る趣味が全くない僕だからこそ、My Little Pony: Friendship is Magic…にはどこか魔法のような要素があるのだと思います。

好奇心から僕は数ヶ月前に番組を見てみました。僕の年なら誰もが聞いたことや見たことのある番組が、今では20代の男性の間で流行っていると友人から聞いたときにはばかげている!と、特に興味を持ちませんでした。本当に面白いからじゃなくて、ネタとしてインターネットで広まっているだけだろうと考えていました。そして、ついに自分の目で確かめてみることにしたところ…見事にハマりました。今では僕が今まで見た中で一番素晴らしいアニメーションだと感じていますし、最も好きな番組のひとつです。
その人気の理由は僕の体験の通り、見ずには説明しづらいものがありますが、米国内のみならず世界中にもどんどん人気が広まっていくのではないかと感じています!

番組の一番の見所はそのブロードウェイミュージカル風なナンバーです:


こちらはファンによって日本語吹き替えされたエピソードのクリップです:

My Little Pony: Friendship is Magicが日本に上陸するのは時間の問題だと思います。既にヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランドには進出を果たしており、3シーズン目は様々な記録を打ち立てるのではないかと期待されています。シーズン1からシーズン2には視聴率が2倍になっており、同番組を放送しているThe Hub史上最も人気の番組となりました。

僕も、米国内の何百万人ものファン同様、あと数週間でシーズン3が始まるのが待ちきれません!