UKアニメーターCyriakの非日常ワールド
今年のカンヌで話題になったDumb Ways to Dieのような、ちょいグロ?映像がお好きなみなさんに朗報があります。
その朗報の名前は、Cyriak。今ますます注目を集めるイギリスのブライトン出身のアニメーターなのです!
まずは、彼の最新作、Bloc Party “Ratchet”のMVをどうぞ。
MV制作にあたり、Bloc Partyサイドからの唯一要望はバンドメンバーがフィーチャーされること。そこでCyriakは過去の彼らのフッテージのみを使い、Adobe PhotoshopとAfter Effectsを駆使し見事なBloc Partyおばけを作り上げました。
ボーカルのKele Okerekeの始まりと終わりがわかりません!
YouTubeのコメントには、「Bloc Partyに会えたCyriakか、Cyriakに会えたBloc Partyか、どっちが羨ましいかわからない」というコメントが残されていました。
無限に増幅する、というのは彼の作品の大きなテーマでもあります。
続いては私のおすすめ、Bonoboのミュージックビデオ。
“Cirrus”
子供が無邪気に遊んだり、女性が買い物をする1960年代の消費者運動についての映像が、Cyriakにかかるとばらばらに解体され、原型をとどめない突き抜けた映像になりました。
インタビューでCyriakは次のように語っています:
「よくアリネガのサイトを見てはインスピレーションを受けているのですが、今回使った映像はちょうどいい見た目の古臭さと、すこし不穏な空気を醸し出すような大量消費のイデオロギーを持っていました。それを使った抽象的な機械生命体を作ったときに、どんな景色が見えてくるのかに興味を持ちました。
制作の工程としてはまず面白そうな素材を背景から切り離し、そこからひたすらバラバラにした素材を紡ぎ合わせてどれが一番気持ちのいい見え方をするかという実験の積み重ねです。前もって計画立てて作業をしていない、とてもオーガニックなプロセスを踏んでいます。」
こうして「脳内で爆発する空想世界へと誘う為に100年先の未来からサイバースペースを介して送られてきた」(本人談)Cyriakは映像を作り上げているのです。
最後に、Flying LotusのPutty Boy StrutのMV。
友人でもあるイラストレーターSarah Brownとのコラボレーションで生まれた作品は、無数のロボットから成る世界の中で、不良品を回収するロボットが暴走を始めるというダークなストーリーです。
ちなみに、どこがちょいグロだ!もっとちょうだい!という方は、こちら。
彼のYouTubeチャンネルを見れば、お腹いっぱいになれるのではないでしょうか。
Cyriakのホームページはこちらから。