人生の前半は、何もかもを鈍く感じ、時間にもっと早く進んでほしいと思うものです。それが後半になると、一秒一秒が貴重になり、もっとゆっくり時間が過ぎてほしいと思うようになります。このAllan Grayの新しいCMは、お伽噺になぞり、富を作る過程での時間の重要性をさりげなく強調しながらも、人生の知恵を説いています。

つい先日のカンヌ広告祭のフィルムクラフト部門で、審査員長を務めたKeith Roseが監督したこちらの作品は、若者の苛立ちを描きます。

Allan Gray Investment Philosophyにとって、時間とはとても大事な要素です。この”Time Flies”と名づけられたこの作品は、初めて南アフリカを舞台とし、1960-2000年の間、要するに35-40年という長期間を描いたCMです。

CMの最初の部分では、若者特有の苛立ちを観ることが出来ます。
誕生日まであと5日あると知った少女は、“時があっという間に過ぎる”よう願い、自分の望む時までタイムトラベルする方法を見つけます。ジェットコースターに乗りたいのに背丈が足りなかった時、結婚が待てなかった時、9ヶ月もの妊娠生活に耐えられないと思った時、若い彼女は早くに大人になれるよう、タイムトラベルを頻繁に使うようになります。

時空を超える演出を考えるときに、広告代理店King Jamesと制作会社Velocityは、沢山のアクションを参考にしたり、フィルムテクニックについて研究したりしました。けれども、彼らにはこの時空を超える様子をオリジナリティ溢れるものにする必要があり、その結果生まれたのが鼻をかむという方法でした。鼻をかむことによって、最高潮のエネルギーが生まれ、彼女を未来へと送るのです。

http://www.velocityfilms.com/