皆さんこんにちは!アヤナ・ダンと申します。ペンシルバニア州フィラデルフィア出身のテンプル大学2年生で、4月の終わりまで東京で学んでいます。AOI Pro. のインターンとして国際ブログの書き手になれて光栄です!

マスコミ界のルーキーたちが皆そろって疑問に思うことはただひとつ。いつ有名になれるの?何が必要なの?スキル?運?神のお告げ?それか、すでに成功している人からの手助けかもしれません。アメリカのスナック菓子商品の大手フリトレーは、今年の「クラッシュ・ザ・スーパーボウル」チャレンジを受けた人にまさにこれを提供しています。そのチャレンジとは、ターゲットを喜ばせる「ドリトス」のCMをつくるということ。
何千ものエントリーから選び出されるファイナリストはたった5人。それを決めるのはフェイスブック上での投票数とドリトスの審査員で、この5人は$25000の賞金を得ると共にスーパーボウルが行われている地への旅行が約束されています。そして、最終的に優勝した2人は制作したCMをゲーム中に放映してもらえるのです。知らない人の為に説明しますと、スーパーボウルとはアメリカのみならず世界中で最も視聴率の高い1イベントです。その優勝者がスーパーボウル中に放映されたCMの中でトップ3の視聴率を稼げば、更に$1,000,000を貰えると共に、次の「トランスフォーマー」シリーズでマイケル・ベイ監督と働くチャンスが与えられます。うそみたいな話ですよね?でも、本当なのです。
ファイナリストが誰なのか気になってきたところで、ご紹介いたしましょう!

“Fashionista Daddy”「ファッショニスタお父さん」
Mark Freiburger マークフライバーガー

スポンサーとのインタビューでは、フライバーガー氏は「父の娘とドリトスへの愛情物語です」と話し、その愛を証明するためにする思わぬ行動に出る父親を描写しています。今回のCMが自身初の監督作で、わずか$300しかかかっていないとの事。29歳の彼はバージニア州出身で、14歳から映像に興味を持ち一度は俳優を志していたものの、監督という仕事に目覚めたそうです。これまでに自身で6つのタイトルのディレクションを手がけています。

トリビア:
-最後のひげの人のオチは何パターンも試して、編集室で一番笑いをとったものにしたらしい
-高校3年のときにフライバーガー氏は学年で「最も才能がある人」ランキング1位に選ばれたそう

“Express Checkout” 「エキスプレスチェックアウト」
Sasha Shemirani サーシャ・シェミラニ

このCMのアイデアはシェミラニ氏が学生時代自分の叔父のスーパーで働いているときに感じた客同士の微妙なやりとりから来ているそうで、監督自身がディバイダー(他人の買い物と自分のものを分ける目印として用いられている棒)を移動させるアイデアを思いついたものの、それ以外は監督の彼女が脚本を手がけています。撮影は実際の叔父のスーパーで行われ、出演者は友人だそうです。予算は$1000。
32歳のシェミラニ監督はカリフォルニア州サンディエゴ出身でビジュアルアートの学士号を取得しています。2007年にはLAに引越しタレント事務所で写真家としての腕を磨き、現在はプロフォトグラファーとして活躍しているそうです。

トリビア:
-股間ヒットのシーンは俳優の表情を極めるために40テイク撮られたそうです
-シェミラミ氏は金融業界で働いていた経験も

“Road Chip” 「ロードチップ」
Tyler Dixonタイラーディクソン

この作品はジョークとして始まりました。ディクソン氏とその友人は赤ちゃんと犬が同じ広告に出ているのが面白いのではと思って制作を始めたものの動く車とのコンビネーションは思ったより難しいものだったそうです。赤ちゃんは2歳のシャイナという赤ちゃんで、撮影二日前に見つけた犬の名前はヨダ。カメラと照明数個と音声さん一人を車に乗せ、$2500かけて制作したそうです。
37歳のディクソン氏はユタ州とロサンジェルスを行き来しセールスマンとして毎日様々な家を訪問し衛星テレビの販売をしています。

トリビア
-ディクソン氏は彼女とコラボして今CMを制作したそうです
-その彼女とはなんと2011の同チャレンジで知り合い、彼女も当時ファイナリストだったそう!
-ディクソン氏が「クラッシュ・ザ・スーパーボウルコンテスト」でファイナリストになったのは3年連続です。


“Goat for Sale” 「ヤギ売ります」
Ben Callner ベン・カルナー

このCMのアイデアはカルナー監督の友人が飼っているヤギの食べっぷりがおもしろいという発見から来ているそうです。それを受けてインターネットでヤギが食べているところを検索するとそのビデオが面白く、母親が脚本、実家がロケ地という両親の全面協力の下、実行に移されました。監督の友人の変な叫び声を使い、「ムース」という名前のヤギを使って$5000かけて撮影しました。
カルナー氏は現在Pogo Picturesに所属し活躍しています。

トリビア:
-叫び声を提供した友人の声が大きすぎて家中の場所で録音をしたそうです
-カルナー氏は2011年のカンヌ国際広告祭でヤングディレクターアワードを獲得しています。

“Fetch” 「フェッチ」
Joe Tarantoジョー・タラント

ジョー・タラントは「願い事には気をつけろ」という考え方を大事にしている人です。そして、どんなものを作ってもクマを使いたいと考えていたことから、兄のサポートを借りながら今回のCMを制作しました。掛かった費用は$5000。
タラント氏は現在31歳で、フロリダ州出身で現在ロスの大学院で学んでいるそうです。

トリビア
-お金のほとんどはクマ役の人に支払われたそうです。(すこしまけてもらったそう)

私の一番お気に入りは「ヤギ売ります」と「エキスプレスチェックアウト」でした。理由は、単に面白かったからです。
両方とも個性的なアイデアでしたが、私は「ヤギ売ります」が優勝すると思っています。あの強烈な叫び声は思い出すだけでおもしろいですよね。優勝作品を予想する上で過去に何が人気を集めたかというのも考えると、興味深いです。面白い動物は絶大な人気を誇っていますし、「エキスプレスチェックアウト」はエンディングが面白いですが、「羊売ります」は始まりから終わりまで面白かったと思いました。

皆さんのお気に入りは、どれですか?

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