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著しく視力が落ちてきた、どうも吉川です。
ちょっと前まで2.0が自慢だったのに今じゃぁ駅の電光掲示板とガンの飛ばし合いしてます。

視力が落ちてきたといえば、最近VRが進化してきましたよね。Oculusとかグーグルカードボードなどが登場して、誰もが手軽に体験できるようになってきました。
ただいつも感じてたのは、映像しょぼくない・・・?っていう。ジェットコースターに乗ったり、空飛ぶ体験ができるっつって、おー!飛んでる飛んでる!なんて言ってるけど、ちょっと社交辞令でびっくりした演技してる自分がいたり・・・言うほど臨場感がないんでしょうか。

それはそのはず。だって、ちゃんとした演出家が入ってないものが多いんですよ!!人の感情に訴えかけるようなストーリー性が考えられてないんです!!しょうがないと思います。VRはまだ生まれたばかり。実験段階。ただ、それは変わろうとしてます。

それを感じさせてくれたのがGOOGLE SPOTLIGHT STORIESで配信されてる
JUSTIN LIN監督の『HELP』。
実はこれ2ヶ月前ぐらいにはリリースされてたんですが、僕自身カンヌではじめてみてちょっとちびりました。
JUNSTIN LINといえばワイルド・スピードシリーズをいくつか手がけてるアクション監督。
彼がVRにストーリーと臨場感を吹き込んだんです。じゃぁ一部を御覧ください・・・

Google ATAP ‘HELP’ from The Mill on Vimeo.

これですよこれ!これでもう社交辞令のフェイクびっくり演技は必要なし。
フルで見たい人は是非GOOGLE SPOTLIGHT STORIESをダウンロード。まだAndroidにしかないみたいです。

こういう新しい試みに必要なのは新しい機材。
最初、監督はGO PROを360度につなぎ合わせ、撮影素材をその後編集室でつなぎ合わせるという作業をしたのですが、これでは全く満足いかず。というわけで、REDを4台使い、全て6Kで回し、360度撮影できるようなリグを作り、なんとリアルタイムで360度つなぎ合わせ、その場で撮れてる内容がひと目で分かるような技術まで開発。想像できないような莫大なデータになりそう・・・

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360度撮影するってことは、全方位にピントが合ってるということ。つまり、スタッフがうしろで待機なんてわけにもいかないし、全方位にライティング、美術、などセッティングが必要。これは大変・・・
そして視聴者が全方位見ることができるということは、これまでの2Dの映像みたいに監督が見る側をコントロールできないということ。怪獣が登場する大切な瞬間、見る側はもしかしてヒロインのボインを凝視してるかもしれないっていうね。だから監督は、音やライティング、演技などを使って、視聴者の視点をうまく誘導しちゃきゃいけなかったそうです。

さっきからVR言うとりますけど、実はSPOTLIGHT STORIESはVRとはちょっと違うんですよね。
ヘッドセットは使わず、スマホだけで完結します。それと、VRは視聴者がその世界に参加するけど、こっちは映像を客観的に見ます。開発者曰く、VRより自由度が高いし、手軽だと。

ちなみに『HELP』を手がけたのは世界的に有名で、CMも制作してるTHE MILLというCG会社。彼らのサイトはこちら
メイキングもあるので、見てくださいー。

Behind The Scenes: Google ATAP 'HELP' from The Mill on Vimeo.