今年もあったかくのんびりした空気の中で、昼間は何かとセカセカ動き回り、夜はクレイジーなパタヤの街に追われてあっという間に3日間が終わりました。

Screen shot 2013-03-20 at 5.43.33 PM

まだ色々と消化できてませんが、今日はなーんとなく感じた事を書きます。


★アドフェスト拡大

今年の参加者数は去年よりちょっとだけ増えて1,146名。
常に比較対象になるSpikes Asia(シンガポールで行われる広告祭)の去年の参加者数(1,800名ほど)と比較すると少なく、少しづつ差は出てきてしまってますがAdfest自体は2年前の落ち込みに比べると年々規模は拡大していて、去年よりも少し参加者数が増えました。

今年も進行のトラブルなどは多少あったみたいですが、Adfestの価値を高めるためのAdfest Collectiveが今年立ち上がり、コンセプト、進行周り含めて色々な改善がされたよう。地域も中東が加わりアジア、アジアパシフィック、中東となりました。Spikesに負けないぞ!という勢い。


★インド圧勝
今年目立っていたのは何と言ってもインド。
受賞の種類や数を計算して決定するAgency of the Yearに輝いたのはTaproot India。メダル数11個(Grande1/Lotus Roots1/Gold1/Silver2/Bronze6)。インド全体を見ても、メダル数33個獲得しているので今年はインド圧勝と言ってもいいのでは。ファイナリスト(ショートリストと同じ)の数だけでもインドは49個あったそう。

部門別で見てみると、やはりFilm部門は受賞作品の半数弱がインド、という勢い。逆に、Mobile部門とInteractive部門などは弱い。


★アジア広告の特徴は「文化」の重要性

今回のセミナーで良く出て来た言葉は「Culture=文化」。
今年審査員長を務めたGraham Fink、Ogilvy & Mather ShanghaiのCCOは「西洋の国間にはないような、違いが、アジアにはあり、それを大切にしたい、そして広告も、文化を作る」と言ってました。受賞作品の結果を見るとその意味を何となく納得(次回の記事で特集します)。今までのアドフェストの受賞作品の傾向もそうでしたが、今年、何となくアドフェストのカラーとして強化されたような気がします。

Lotus Roots / Film部門シルバーを受賞したインドのYatra.com「Bindi / Aarti」

アメリカに住んでるインド人の家族。インドの伝統儀式をしている母の事を尋ねられ「毎朝火災報知器が正常に機能してるかチェックしてるんだよ」と答える子供。もっと頻繁にインドに子供を連れて帰ろう、というCM。
以下のバージョンは、なんでおでこに点がついてるの?と質問され「学校に迎えに来た時にすぐ見つけられるようにだよ」と答える。


★「Integrated」の定義の違い

全体的に、デジタル分野は今だに圧倒的に日本が強く、次にオーストラリア、韓国と言った感じ。
世界全体を見るとデジタルの波が強まっているのは確かですが、そんな中でアジアにスポットを当てると、まだまだな印象でした。

今年Outdoorの審査員である伊藤直樹氏は面白い事を言ってました。「Integrated(統合)」とは、必ずしもデジタルという事ではない。経験がIntegratedという事である、と。

Outdoor部門シルバー: HomePro “Other Side Project”

道脇の看板を家の補助として再利用する人が多いタイ。HomeProはその習慣に着目し看板の”other side”(裏側)を家の一部としてデザインした。


受賞作品紹介、セミナーまとめなど数日かけてアップしていきます☆