雨続きの毎日ですが、
皆さんいかがお過ごしでしょうか?

今回ご紹介するのは、Sam Pilling 監督が手掛けたこちらのCMです。

Title: Tout Pour la Daronne
Agency: TBWA/Paris
Production: Wanda
Director: Sam Pilling
DOP: Kasper Tuxen

Winamax というフランスのオンラインポーカーの会社のCMですが、
ポーカーで勝利した息子が母親に旅行をプレゼントするという内容です。
息子が上機嫌で母親をエレベーターまで送った後、
そのエレベーターはものすごい勢いで空まで飛び上がっていき、
最終的に飛行機のファーストクラスに到達します。

途中でマンションの一室やプールまで突き抜ける、なんとも激しいエレベーターの旅が描かれています。
そんなカオスな中、音楽はエルビス・プレスリーの「If I can dream」という思い切りメローな曲。
映像と音楽の矛盾が面白いですね。

さて、マンションの一室やプールを突き抜けるシーン、
一体どのように撮影したのでしょう?
撮影の様子が細かく描かれているこちらのBTS映像をご覧ください。

 

なかなかすごい撮影ですね (笑)
見ての通り、CGにはほとんど頼らず、可能な限りは実際に撮影をしたようです。
スタッフの力でエレベーターを揺らしたり、風を吹かせたり、見ているだけで大変そうな撮影ですが、
Sam Pillingさんのインタビューを読んでみると、
今までスタジオで撮影した中でも一番楽しかったと語っていました。

そんなSam Pillingさん、MVのイメージが強いですが、
去年はウサギとカメが登場するIKEAのCM 「The Hare」で賞を獲得するなど、
注目の監督です。

最近の作品でいうと、世界の15%を占めている障害者を支援する人権運動
「WeThe15」のキャンペーンムービーが話題となっているので、こちらも是非ご覧になってみてください!