皆さんこんにちは。
少し肌寒くなってきましたね。
季節の変わり目、体調には十分お気を付け下さい。

さて。今回は、Apple の AirPods のCMを二つ紹介したいと思います!
公開されてから少し時間は経ちますが、両方ともとても好きな作品でありながら、
私が個人的に注目しているディレクターが手掛けた作品なので、ついでにディレクターも紹介したいと思います!

まずは今年の3月に公開されたCMをご覧ください。

Client: Apple AirPods Pro
Title: Snap
Production Company: Somesuch
Direction: Kim Gehrig 

いかがでしょう。
こちらの作品は 「Active Noise Cancellation」という、簡単な操作で周りの雑音を軽減できる機能を強調しています。
実世界と音楽の世界の切り替わりで、この機能の効果がとても上手く表現できていると思いました。
音楽の世界のネオンな色使い、そして音楽に身を任せている女性の動きや表情を見ているだけで、
なんだか自分もその世界に吸い込まれてしまいそうな感覚になりました (笑)


こちらの作品は、Somesuch 所属の Kim Gehrig 監督が手掛けました。
これまで数々の賞を受賞しているため、知っている方も多いかと思います。
彼女は今回ご紹介したような作品のように、映像がかっこいい作品だけではなく、
社会的な問題を取り上げたり、既成概念を破るような作品を作るところが特徴です。
中でも社会における女性の位置付けや理想像を変えようとしている作品が多く、
最近では Nike の 「Dream Crazier」や Libresse の 「Viva la Vulva」が注目を浴びました。

Kimさんの作品が気になる方はこちらをご覧ください!
https://somesuch.co/directors/kimgehrig

2つ目は、去年の7月に公開されたこちらのCMです。

Client: Apple AirPods
Title: Bounce
Production Company: Pulse Films
Direction: Oscar Hudson


こちらの作品は、第99回ニューヨークADC賞の「ベスト広告」と「GOLD CUBE」を受賞しました。
ワイヤレス充電できるAirpodsの身軽さをアピールしている作品ですが、確かに身軽い感じは、
ダンサーの力の抜けた動きで上手く表現できていますね。

この作品はなんと言ってもエフェクトが特徴的ですよね。
硬いはずの路上や壁が、まるでトランポリンのように跳ね返れるものに変化してたり、
街灯が曲がったり。

実はこの作品、CGは一切使われていないのです。
本作品はウクライナで撮影され、ウクライナ最大の空港の格納庫を使用し、街全体を再現したそうです。
撮影にはトランポリンが使用され、そのトランポリンを設置するために、
実際の床から2m底上げした高さでセットが組まれたそうです。

主人公の男性が、ベンチに座っている女性の隣に来るシーンは一見、
普通にセッティングされたベンチに普通に女性が座っているように見えます。
しかしこのベンチ、床にセッティングされているのではなく、
実際はスタジオの【壁】に直角に取り付けられていたんだとか。
つまり男性がバウンスしている壁が実際のスタジオでは【床】だったのです。

作品の中で見えている壁が実は床で、地面だと思っていた面が壁だったという90度反転した状況で撮影されました。
ちなみに、女性はベンチから落ちないようにベルトで固定されていたそうです。
仕上がりのクオリティーが高すぎて、まさかこのように撮影されたとは思えないですよね。

こちらの作品は、Pulse Films 所属の若手監督、Oscar Hudsonさんが手掛けました。
Oscarさんといえば、ミュージックビデオの印象が強いです。
彼のシンプルだけど不思議な世界観と、音楽の特徴を映像で引き出すところが魅力的だと感じていました。

ミュージックビデオではありませんが、最近は Nike のCM 「You Can’t Stop Us」が注目を浴びました。
こちらの作品もなかなか凄いので、良かったら見てみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=WA4dDs0T7sM 

AirPods の CM、いかがだったでしょうか。
私も音楽を聴くことが好きなので、イヤフォンで音楽を聴く時に
別世界に吸い込まれる様な感覚、良く分かります。
AppleのAirPods関連のCMは毎回この感覚を上手く表現しているなと思います。

以上、私の好きな作品と監督の紹介でした!