LGBT (Lesbian, Gay, Bisexual, Transgender)のティーンエイジャーに勇気を与えるために、アメリカで始められたプロジェクトが、今話題になっています。

LGBTであるがために学校でいじめられ、自ら命を絶った2人の男子生徒の話に心を痛めた著名な恋愛コラムニストDan Savageと、そのパートナーであるTerryによって始められたIt Gets Better Project。
少年たちと5分だけでも話をすることが出来ていたなら、このような結果にはなっていなかったかもしれない。そのような思いから、かつて同じようセクシュアリティで悩んだ彼らが、自分たちの体験をビデオで語ったのです。
“人生は必ず好転する。今はつらいけど、この時期を乗り越えなければならない。いつか、自分の居場所が、愛してくれる人が見つかると信じて欲しい” と彼らは言います。

“It Gets Better(人生は好転する)”を合言葉に、世界的なプロジェクトに拡大し、今では10,000人以上の人々が自分の体験をビデオで共有するまでになりました。

Google ChromeのこちらのCMは、大人気青春ドラマGleeの放送時に初オンエアされました。これからはアメリカ全土で展開されるようです。Googleのような大企業が、自社商品を使って、社会をより良くしようと働きかけるということで、画期的なことではないでしょうか。

これまでに、Lady Gagaのようなセレブリティから、オバマ大統領まで、実に様々な人々が応援メッセージを寄せています。また、Google, Apple, Facebook, Pixar,などは、会社ををあげてビデオを制作しています。これらの企業で働く人々が、自身の体験を語り、今悩んでいる若者に向けて、希望を失わないようにメッセージを送っています。

こちらはGoogleで働く人々のメッセージ

一部を訳すると…
“ゲイはストレートより劣っているということが、夕食の席での話題だった。家にいることを安全だとは思えなかったし、それは学校でも同じだった”
“大学に入学すると、状況が変わった。あらゆる人々がいて、より自分を表現できるようになった”
“自分が誰であるか、タグをつける必要はない”
“人生は必ず好転する。それを自分で確かめなくちゃ”

Facebookで働く人々のメッセージ

“典型的なストレートな女の子だった。ボーイフレンドがいて、生徒会長もやってた。でも自分は何か違うと感じていた”
“夜ベッドで、自分はゲイではありませんようにと、神様にお祈りしていた”
“あるクリスマスに、母親が、とってもゲイらしい服をプレゼントしてくれた。人生変わったと思ったよ”
“両親から、パートナーにカードが届くようになった。まさかそんな日が来るなんて”
“あなたたちに、この世界にいてもらいたい。娘のためにより良い世の中にしてもらう為に”

世界中から、パワフルなメッセージが届けられていますが、今のところ日本からのビデオはないようです。自分のセクシュアリティに戸惑い、また周囲の反応に悩んでいるのは、決してアメリカの若者だけではありません。あなたの言葉が、誰かを救うきっかけとなるかもしれません。日本でも、もっとこの運動が知られればいいなと思いました。

http://www.itgetsbetter.org/video/で、ビデオを見ることが可能です。
また、Add Your Storyから、簡単に応援ビデオをポストすることも出来ます。

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Julie and Minoo